国際建設技術協会(国建協、安田吾郎理事長)は2日、2025年度の海外コンサルティング業務等受注実績調査結果を発表した。受注総額は前年度比54.1%増の1242億円となり、19年度以来、6年ぶりに高い水準となった。アジア開発銀行(ADB)など国際機関からの受注増加とフィリピンでの大型インフラ案件の受注が集中したことが寄与した。
調査は、国建協、海外運輸協力協会、海外農業開発コンサルタンツ協会、海外コンサルタンツ協会の4団体の会員である85社を対象に実施し、79社から回答を得た。25年4月から26年3月に受注・変更契約を結んだ案件を集計。実際に海外業務の受注実績があった企業は68社となっている。
受注総額は19年度の1433億円以来の高水準となった。国建協は、「国際機関からの総受注額が前年度比895.2%増(約194億円)と大きく伸びたことが総額を大きく押し上げた要因だ」としている。
受注総額の9割以上を占める政府開発援助(ODA)関連は、約60.0%増の1164億円で、このうち国際協力機構(JICA)の円借款は99.5%増の445億円とほぼ倍増した。円借款以外は469億円と5.0%増加した。外国政府や民間などODA以外は0.6%減の78億円と横ばいだった。
受注総額の増加と同様に、受注件数も33.4%増の1149件となった。受注件数の増加は3年連続。1件当たりの受注額は1億0800万円と前年度比で1400万円増加した。
技術サービス別の受注額は、「その他」を除くと、「施工監理」が329億円で最も大きく、「設計施工」の200億円、「詳細設計」の171億円が続いた。施工監理や設計施工、詳細設計といった実務業務が上位を占めた。この結果について国建協は、「大型プロジェクトが実施・施工段階へ移行したことなどが要因だ」と分析する。
業務分野別の受注高は前年同様に、運輸交通分野(642億円)が最も多く、全体の51.7%を占めた。地域別では、アジア地域が832億円と突出しており、国別で上位10カ国を見ると、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インド、カンボジア、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ウズベキスタン、ウクライナの順だった。
