【補正脱却予算に期待/平準化で第1四半期仕事確保】
愛知、岐阜、静岡、三重の四県建設業協会は5日、岐阜市の都ホテル岐阜長良川で第73回建設業協会東海四県ブロック会議を開き、国土交通省などと意見を交わした=写真。業界側は、補正予算依存からの脱却という政府方針を初めて反映する2027年度当初予算に対する期待を表明。一方、補正の当初への一本化で27年4-6月の発注量減少が懸念されると指摘し、ゼロ債務負担行為の活用などによる施工時期の平準化を求めた。
冒頭、岐阜建協の各務剛児会長は「労働賃金や燃料、資機材の高騰により1件当たりの工事価格が上昇し、例年並みの公共事業予算では、発注件数の減少など実質的な事業量が目減りしている。公共事業に多くを依存する地域建設業にとって死活問題と言え、事業量の増額確保が強く望まれる」と訴えた。
来賓として出席した岐阜県の江崎禎英知事は「若い人たちに来てもらうには、快適に仕事ができる環境が求められる。テクノロジーによる効率化やビジネスモデルの転換なども含め、ふるさとを守る仕事ができることを誇りに思えるようにしたい」と話した。
中部地方整備局の西村拓局長は「ハード・ソフト一体の総合的な防災・減災対策による安全・安心の確保や、災害に強く個性的で魅力にあふれた地域づくり、深刻化するインフラ老朽化対策など、多岐にわたる重要な事業を引き続き進めていく」と述べた。
業界側は27年度予算について、ここ数年の物価上昇分も考慮した上で、25年度補正予算と26年度当初予算の合計額を上回る公共事業費の確保を要望した。予算の当初化で第1四半期の発注量が減少すると、企業経営に悪影響を及ぼすことが懸念されるとし、ゼロ債活用などで26年度第4四半期に発注し、4月から着工できるよう配慮を求めた。
働き方改革関連では、設計図書と現場条件の不整合で大幅な図面変更が必要になるケースが散見され、受注者の多大な時間と労力のロスとなり、現場の生産性を著しく低下させていると指摘。精度の高い確実な設計図書の作成や関係者一体による修正内容の統一化を要請した。特定工種の歩掛かり改定にとどまらない猛暑期間の施工歩掛かりの全体的な見直しや夏季補正の導入、女性用更衣室の設置費用の積み上げ計上化も働き掛けた。
適正利潤確保という観点では、見積もりを活用したインフレスライドの運用やスライド条項の残工期2カ月要件の撤廃などを要望。手形廃止などに伴うキャッシュフロー改善のため、前払金率を60%程度に引き上げることも提案した。
このほか、改正建設業法に基づく標準労務費の運用に関して、契約額は、予定価格の上限拘束性により落札率で低減する一方、協力会社への支払いが標準労務費に準じて固定されたり、割り増しが求められたりすると、元請けの経営圧迫や入札不調・不落の増加が危惧されると問題提起した。予定価格の設定に当たり、落札率相当の7-10%をあらかじめ上乗せして、入札を経ても実質的におおむね100%で受注できるような価格設定方法の導入を訴えた。
