全国鉄筋工事業協会(岩田正吾会長)は3日、静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで第6回全国鉄筋技能大会「TETSU-1 GRAND PRIX」を開いた。大会には各地区の予選を勝ち抜いた34人の選手が出場。競技は前後半に分けて行い、精度と作業時間(速さ)などに基づく厳正な審査の結果、優勝となる国土交通大臣賞には、関鉄協力会のルオン・ドゥック・クイ氏(田村工業)が輝いた。外国人選手の優勝は初めて。
準優勝(厚生労働大臣賞)は新潟県鉄筋業協同組合の滝澤和馬氏(神田鉄筋工業)、第3位(全国鉄筋工事業協会長賞)は関西鉄筋工業協同組合の高木昌弥氏(KANO CENTER)がそれぞれ受賞した。
優勝したルオン氏はベトナム出身の33歳。来日して11年、「技術だけでなく、仕事への責任感、仲間を大切にする気持ち、努力の大切さを教えてもらった」と語る。大会前の2週間は練習に明け暮れた。今回が初出場だったが「負けても仕方がないとは思っていない。優勝を狙う」と、妻子が見守る中で強い気持ちで挑み、一番速いタイム(46分45秒)で完了させた。「国は違っても技能に対する気持ちは同じ」と家族や職場の関係者に感謝の意を示した。
開会式で新妻尚祐実行委員長は「機械化やデジタル化が進んでも建物の品質を造り込むのは現場で働く皆さまの知識、経験、そして確かな技術、技能だ」と述べ、普段見ることができない鉄筋技能を対外的にPRする機会として、出場選手の健闘に期待を込めた。 閉会式で岩田会長は、「鉄筋技能者の確かな技術が、われわれの社会や安全を支えており、その技術は多くの先輩から受け継がれてきた大切な財産」と述べ、仕事の素晴らしさを次世代に継承していくよう、出場選手に説いた。さらに「今回は特定技能の外国人選手3人が出場したが、同じ鉄筋技能者として技を競い、互いに学び、高め合う姿は、これからの鉄筋業界にとって大変意義がある」と語った。
