【フィリピン・バコロド=綾部康一】かつて日本の建設現場で働いたフィリピン人元実習生らが、ふるさとで腕を振るっている--。
日本の専門工事会社らで構成するマルチコントラクター協同組合(東京都台東区、新井和男理事長)が長年にわたって連携・支援してきたフィリピンの実習生派遣組織、トライキャッスル社の新拠点「バコロドトレーニングセンター(LTDC)」(フィリピン西ネグロス州)が13日に竣工した。施工したのは日本の技能実習制度を通じて来日し、現在は母国で建設工事をなりわいとする元実習生たちだ。当日、現地で竣工式が執り行われ、日本からも関係者が多数訪れた。
日本側の受け入れ組織となるマルチコントラクター協同組合は1991年、多能工の研究組織として設立した。2001年に西ネグロス州関係者と協議して、現地住民と同国中部のネグロス島内に派遣組織を設置した。以来、20年以上にわたって延べ1万人以上の実習生が日本に渡り、腕を磨いた。
現地からの送り出し教育はこれまで、島内公営施設を間借りして実施してきたが、事業の強化に向けて今回、団体施設を初めて現地に建設した。施工は元実習生らで構成するNJビルダーズが担当し、本人たちの背中を追う後輩の学び舎が完成した。
式典でトライキャッスル社のレイアティンサイ社長は「この建物はネグロスの若者たちの夢を築く“希望の灯台”になる」と喜びを口にした=写真。
