【松江市新庁舎/新しい公共建築を提示/安田女子大2号館/学びの可能性広げる空間】
石本建築事務所は、社内表彰として実施している「第49回(2026年度)技術奨励賞」の受賞プロジェクトを決定した。最優秀賞に輝いたのは、「松江市新庁舎」と「安田女子大学2号館」の2作品。優秀賞には「多度地区小中一貫校」「安中市役所」の2作品を選び、特別賞には「G-Sプロジェクト」、石本喜久治賞には「余材の再演~東京オフィスリニューアルを通したサーキュラーデザインの実践~」「インクルーシブ教育推進のための普通教育環境の探求3」を選定した。
松江市新庁舎は、各階の機能を段状に積層した「だんだん(d)テラス」を最大の特徴とする。細部には市産材や地域固有の素材を効果的に使用しつつ、松江城の城壁や破風を思わせる建築言語として再構成。「地域の風景、歴史、文化、市民活動を建築によって丁寧につなぎ直し、新しい公共建築の在り方を提示したプロジェクト」と評された。
安田女子大学2号館は、施設勉強会や植物農園見学といった活動が積極的に開かれており、学生自身が活動環境をつくり変え、学びの可能性を広げられる空間を創出している。大学のブランド価値を高めながら顧客要望に応えることで、「顧客経済と社会の発展への貢献」を両立させた点も最優秀賞の受賞要因となった。
石本喜久治賞の受賞作品のうち「余材の再演」は、サーキュラーデザインを取り入れ、先駆的事例となる可能性を具体的な実践を通じて表した点が認められ、「普通教室の探究3」は個々の多様性に寄り添う新たな普通教室の在り方の提案が組織知の深化につながる可能性を秘めていると評価された。
石本喜久治賞を除く受賞作品の概要は次のとおり((1)用途(2)建築主(3)構造・規模)。
〈最優秀賞〉
▽松江市新庁舎(松江市)=(1)庁舎(2)松江市(3)RC・S造地下1階地上6階建て延べ2万8755㎡▽安田女子大学2号館(広島市)=(1)大学(2)安田学園(3)S造6階建て延べ1万5166㎡。
〈優秀賞〉
▽多度地区小中一貫校(三重県桑名市)=(1)学校(2)桑名市(3)RC一部S造4階建て(校舎棟)RC一部木造平屋建て(部室棟)総延べ1万3412㎡▽安中市役所(群馬県安中市)=(1)庁舎(2)安中市(3)RC一部S造3階建て延べ7380㎡。
〈特別賞〉
▽G-Sプロジェクト(東京都中央区)=(1)物販店舗、事務所(2)ギンザのサヱグサ(3)地下RC・地上S・柱CFT造地下2階地上10階建て延べ3994㎡。
