ミサワホームが、宮城県多賀城市の東北学院大学多賀城キャンパス跡地に開発する「ASMACI(アスマチ)多賀城開発事業」宅地造成工事の安全祈願祭が19日、同市の陸奥総社宮で開かれた=写真。造成工事は大本組が施工する。2029年度の“まちびらき”に向け、分譲マンションや商業・医療施設のほか、スポーツ施設などの整備を段階的に進める。
ASMACIは、同社がオフィスビルやマンションをはじめ、医療・介護・子育て支援などを中心に展開している地域・社会課題解決に向けた複合開発やコンパクトシティ型の不動産開発事業となる。
今回は、23年に多賀城市と締結した包括連携協定に基づき、官民連携で社会課題解決型のまちづくりを目指す。11万4666㎡の敷地に「医・職・住」が融合する多世代共生型の地域拠点を形成し、市民の生活利便性や福祉の向上、地域経済の活性化とともに中心市街地としての魅力を創造する。また、市が同跡地の一部約1万4500㎡で進めるスポーツウェルネス施設整備事業とも連携した、行政施設との一体的な開発に取り組む。
計画地は中央1-14-1ほか。開発設計は昭和が担当する。住宅は戸建て約190区画と分譲マンション約190戸を計画し、約380世帯の居住を見込む。商業施設にはスーパーやドラッグストア、塾などの誘致を予定している。このほか、企業誘致などを想定した600-1200坪の事業用地5-6区画を設ける。医療面ではクリニックなどを中心に、地域住民の健康意識を高める取り組みも検討する。
工事は施設の整備時期に合わせて4工区に分けて進める。埋蔵文化財調査の進捗(しんちょく)を踏まえて造成を本格化させ、29年度での商業施設や分譲マンションの開業を目指す。その後、30年度をめどに戸建て住宅街区の整備を進める計画だ。
神事には、深谷晃祐多賀城市長のほか、佐藤徹ミサワホーム常務執行役員、古屋保巳東北ミサワホーム社長らが出席し、代表者が神前に玉ぐしをささげ、工事の安全を祈願した。
神事後、取材に応じた佐藤常務と古屋社長は、住宅の供給にとどまらず、住む人が喜ぶ多くの機能を組み合わせ、幅広い世代が健康で暮らし続けられるまちづくりを目指す考えを示した。子育て支援や働く場の確保にもつなげ、地域住民を含めて暮らしやすい環境を整える。
深谷市長は「開発を通じて地域経済が動き、人の流れが活発になることを期待している。行政として民間の提案に協力するとともに、迅速に対応できる体制づくりや職員の意識向上に取り組んでいきたい」と話した。
横田賢一現場所長(大本組)の話「工事を4工区に分けて進めるため、埋蔵文化財調査の進捗や各工区の引き渡し時期を見極めながら、効率的な工程管理に努める。盛り土に必要な土の確保や搬入のタイミングにも留意し、工事を進める」
