空港アクセスを強化/鉄道の乗入れなど施策/北九州市 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

中国・四国・九州

空港アクセスを強化/鉄道の乗入れなど施策/北九州市

 北九州市は、「北九州空港大作戦」と題する北九州空港のアクセス強化に向けた中長期の施策パッケージを発表した。将来的には空飛ぶクルマなどの導入、鉄道の空港乗り入れ、新たなアクセス道路の整備などに取り組み、世界に肩を並べるゲートウエーを目指す。2024年度当初予算案に約16億円を計上した。
 北九州空港は、中四国・九州唯一の24時間空港で、06年度の開港から旅客数・貨物取扱量ともに増加している。2500mの現滑走路を3000mに延長する「北九州空港滑走路延長事業」は23年12月に着工し、27年8月末の供用開始を目指す。
 北九州空港大作戦は、市の新たなビジョンの重点戦略に掲げる「稼げるまち」の実現の一環となる。エアポートバスや鉄道、自動車などの既存交通の利便性を高めるとともに、空港と多様な目的地を結ぶ複合的で高頻度のアクセスを構築する。DX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)などの最先端技術を積極的に導入する。
 短期の施策では、エアポートバスの増便、アクセスに関するアンケート調査・検討など。中期は、バス路線網の拡大、JR日豊本線を活用した特急停車駅(新駅)の創設、エアポートバスでの自動運転技術の社会実装、空飛ぶクルマなど新技術による輸送モードの導入(乗り降り施設整備、事業者誘致)。長期は、鉄道の空港乗り入れ、新たなアクセス道路の整備などとした。
 24年度は、エアポートバスなどの運行を支援する空港アクセス事業、エアポートバスの増便や鉄道との乗り継ぎ強化などの空港アクセス強化事業、最先端技術の活用に向けて調査するイノベーション空港推進事業などに取り組む。