本明川ダム事務所が開所/本体着工へ推進体制強化/整備局 | 建設通信新聞Digital

5月6日 月曜日

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本明川ダム事務所が開所/本体着工へ推進体制強化/整備局

 九州地方整備局の「本明川ダム工事事務所」の開所式が22日、長崎市内で開かれた=写真。総務、工務、工事、調査設計の4課、27人で構成し、ダム本体着工に向けて推進体制を強化する。事務所長には森康成氏が就いた。
 開所式で、寺本耕一副局長は「今年は諫早大水害から67年を迎える。近年は毎年のように自然災害が全国各地で発生しており、ハード、ソフトの両面から流域治水に取り組んでいる。本明川ダムは流域の治水安全度の向上に不可欠であり、本体着工の節目の年に工事事務所を設置することにした。ダムができて良かったと言われるよう地域との対話と連携を深めながら職務に精励してほしい」とする森戸義貴局長の訓示を代読した。
 森事務所長は「本明川下流域の氾濫被害の軽減と安定した水の確保とともに、工事中のインフラツーリズムや水源地の活性化の取り組みも事務所の使命と考えている。地域住民の理解と協力を得て、職員一同、一日も早い完成を目指す」と決意を述べた。この後、寺本副局長と森事務所長が庁銘板を除幕した。
 工事事務所の所在地は長崎市宿町316-1の長崎河川国道事務所庁舎内。同ダムは洪水調節と流水の正常な機能維持を目的とした九州整備局初の台形CSG(セメントで固めた砂れき)ダムで、総貯水容量約620万m3となる。総事業費は約730億円を見込み、2032年度の完成を目指す。建設(一期)工事の一般競争入札が7月4日に開札の予定になっている。概要は基礎掘削約34万m3など。工事場所は長崎県諫早市富川町洞仙地先ほか。