24年度内に基本設計/園芸農業の技術研究施設/福岡県 | 建設通信新聞Digital

5月19日 日曜日

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24年度内に基本設計/園芸農業の技術研究施設/福岡県

施設イメージ
 福岡県は、園芸農業の先端技術を研究開発する「園芸農業アドバンストテクノロジーセンター(園芸ADTECセンター)」を筑後市内に建設する。延べ床面積約3000㎡の研究・実験棟や研究用ハウス、ほ場などで構成し、総敷地面積は約3万㎡を見込む。事業手法は従来手法を採用する。2024年度から測量や用地取得、基本設計に着手し、27年度中の供用開始を目指す。
 同センターは、園芸農業分野の技術開発を進める研究機関としての基本的な機能に加え、共同研究者などとの連携を強化する機能を持った施設となる。屋内施設の研究・実験棟は、大小さまざまな会議室、執務室、研究室、実験室、情報交流スペース、図書室を設ける。調査室、休憩室、資材保管庫、農業機械格納庫などの作業棟・倉庫も配置する。
 屋外施設は、技術の実証・展示などの目的に応じた多種類の研究用ハウス、ほ場、駐車場、このほか実験用コンテナなどを設ける。
 施設は、十分な耐震性能を確保するとともに、木造・木質化を積極的に検討する。また、省エネルギーに配慮した機器やシステム、蓄電設備の導入などを検討し、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現を目指す。
 基本構想段階では、PFIのBTO(建設・譲渡・運営)方式の導入を検討したが、国土交通省の「VFM(バリュー・フォー・マネー)簡易算定モデル」を使って定量評価した結果、VFMがマイナス0.1となり、PPP/PFI手法の導入を断念した。23年度の構想策定支援業務はPwCアドバイザリー・安井建築設計事務所JVが担当した。