日本版フードバレーを実現/成田に38万㎡複合施設/27年3月から順次開業/共生バンク 「GATEWAY NARITA」 | 建設通信新聞Digital

5月21日 火曜日

関東・甲信越

日本版フードバレーを実現/成田に38万㎡複合施設/27年3月から順次開業/共生バンク 「GATEWAY NARITA」

全体俯瞰イメージ
(左から)江島本部長、重松共同代表、前田社長
 共生バンク(東京都千代田区)は9日、千葉県成田市に計画する複合開発プロジェクト「GATEWAY NARITA(ゲートウェイ成田)」のマスタープランを公開した。日本版フードバレーの実現を目指した商業施設のほか、ランドマークとなる客席数5000席超のアリーナ「デジドーム」、ホテルなど総延べ約38万㎡の複合施設を整備する。2027年3月末以降、順次開業する方針。
 同日、東京都千代田区の帝国ホテルで開いた記者会見で、共生バンクの江島康仁事業開発本部長は「日本の新たな玄関口となるグローバルなまちづくりの実現を目指して、マスタープランの策定を進めてきた。集客の要となるデジドームは、市の新たなランドマークとなることを期待している」と話した。
 マスタープランの設計を手掛けたラグアルダ・ロー・アーキテクツの重松健共同代表は「日本の要であるフードとテクノロジーを合わせることで生まれるエンターテインメントがにぎわいを生み出す。ゲートウェイ成田は、今後の日本のイノベーションや経済を支える拠点となるのではないか」と語った。このほか、キョードーファクトリーの前田三郎社長がデジドームの概要について話した。
 主要建物はスクリーン面積6000㎡でカーボンニュートラルに対応したデジドーム、フードテック企業のイノベーションセンター、国際会議場や国際展示場を備えるR&D複合施設、商業複合施設、客室にデジタルディスプレーを設置するホテル、冷凍冷蔵貯蔵倉庫など。建物の設計や施工会社は現在、選定中という。
 脱炭素化を目指し、敷地全体で雨水を回収・ろ過し、植栽への散水などに再利用する。上下水道にかかる負荷を減らし、電力と温室効果ガス排出を削減する。このほか、デジドーム前広場の地下に大型バスターミナルを配置する。周辺駅と連携し、東京都心部との接続を強化する。
 今後のスケジュールは25年6月までに造成工事を完了し、同年秋に一部施設の建築着工を予定している。27年3月末の商業複合施設とデジドームの開業を目指す。
 計画地は成田市小菅の敷地約45万6000㎡。成田国際空港から車で3分の距離に位置する。