東日本大震災からの復興・再生の象徴として、東北地方整備局が被災3県(岩手・宮城・福島)と連携して整備を進めてきた復興祈念公園。その最後の整備施設となる福島県復興祈念公園が完成し、25日の開園に先立ち、19日に内覧会が開かれた。双葉町と浪江町にまたがる敷地約46・6ヘクタールに整備した園内の中核となる国営追悼・祈念施設の祈りの場となる円筒形空間や全景を見渡せる丘の上の献花台などが公開され、両町民や報道陣らが見学するとともに、震災から15年の歳月に思いをはせた。
県が震災以前の面影などを継承する丘や山、PC8径間連続ポストテンション方式中空床版橋長さ234メートルの歩道橋といった公園施設の大部分を整備し、東北整備局が中央約10ヘクタールに中核となる国営追悼・祈念施設を建設した。
このうち、双葉町側から歩道橋で前田川を渡河してアクセスできる国営追悼・祈念施設の規模は、RC造一部S造地下2階地上1階建て延べ1971平方メートル。内部はらせん状のスロープを備えた直径約24メートルの円筒形の祈りの空間などで構成する。打設量約1万立方メートルのコンクリート躯体を構築した後、約24万立方メートルを盛土して埋設し、全方位を一望でき、献花台を備えた直径約210メートル、高さ16・5メートルの丘に仕上げた。設計・監理がアール・アイ・エー・プレック研究所JVが担当し、建築は大林組、電気はユアテック、機械は第一設備工業、造園・土木は植留緑化土木が施工した。
同施設を案内した同局の岩崎健東北国営公園事務所長は、展示物や説明文を最小限に抑えたことを紹介しつつ、「被災3県に整備した国営追悼・祈念施設は、それぞれテーマが異なる。福島は複合災害を受けた人たちが複雑な思いを抱いている。ことばで言い表すのではなく、訪れた人たち自らが感じ、被災者に思いを寄せてほしい」などと話した。

