日本建設業連合会(宮本洋一会長)の会員企業アンケートによると、国土交通省直轄工事は全体の9割以上の現場で、4週8閉所以上を達成したことが分かった。達成割合は前年度より1割近く上昇しており、土日閉所が当たり前のものとして定着しつつある。一方、「8閉所を達成するには工期が短い」と感じている現場が5割近くに上り、閉所というミッションクリアのために一定の負荷が掛かっている実態も判明した。休日を確保するために、平日の残業が増すことなどが懸念され、完全週休2日と時間外労働規制の順守を両立できる発注当初からの適切な工期設定が求められている。
調査は、2024年10月から25年9月までに竣工または施工中の3億円以上の土木工事を対象に実施した。国交省直轄工事は、道路・河川が93%、港湾・空港が94%で4週8閉所以上を達成した。高速道路会社が81%、地方自治体が79%となるなど、国交省以外の工事でも現場閉所の取り組みが着実に広がっている。
一方、機構・事業団は58%、電力会社は62%、民間鉄道は63%にとどまるなど、進展には差が見られる。日建連は、全ての発注機関において、既契約を含む全工事で、土日祝日閉所を基本とした完全週休2日制が原則導入されるよう働き掛ける。
通期での週休2日と比べた完全週休2日の影響を聞いたところ、作業時間が延びることによって、直轄工事(道路・河川)では5割弱の現場で機械損料、3割強の現場で労務費がそれぞれ増加すると回答した。改善要望としては、柔軟な工期延期や工期設定に影響する積算基準の再検証、設計労務単価や間接工事費率のさらなる引き上げなどが挙がっている。
日建連は、時間外労働規制の適用によって、これまで以上に厳しい労働時間管理に基づく工程管理が求められていると指摘。特に工事前の準備期間、協議・設計照査期間、前工事や用地取得の遅れへの対応期間に加え、休日の日数がそもそも不足している傾向にあるとし、工期設定の前提条件を入札公告の段階で開示した上で、十分な工期を設けるよう要望する。
会員調査では、直轄工事の約5割の現場が、4週8閉所を達成するには工期が短かったと答えた。その理由は、施工条件と現場条件の不一致が最多で、積算基準上の歩掛かりと実態の乖離(かいり)、非現実的な施工パーティー数、設計図書の不備なども多かった。約3割の現場で、入札公告時の条件明示や情報開示が不十分だったとの調査結果も出ている。
日建連によると、特にトンネル工事で、発注者が見込む工期と受注者が必要とする工期に大きな隔たりが見られる。例えば、掘削完了から2次覆工完了までの期間は、約7割の工事が2カ月以下で設定されているが、実際には2カ月超を要する工事が約7割あるという。
日建連は、労働時間規制の影響が大きいトンネル工事や交通規制を伴う床版取替工事などについて、施工自動化の促進や新技術・新工法のさらなる活用、昼間の1パーティー作業を基本とする新たな働き方への見直しなどを提案する。

