熊本県八代市は、2026年熊本地震で被災した本庁舎について、応急復旧設計の委託費を議会に追加提案する。予算化後、速やかに業務委託する。履行期間や委託方法などは現時点で未定としている。
本庁舎は、地下の免震装置や構造部材などに被害が発生。壁や天井の一部崩落、配管破損による水漏れのほか、免震装置のずれや潰れを確認した。電気設備は発災直後から機能を維持。空調なども応急対応を重ね、8月24日に全館空調が復旧した。
免震装置周辺については、庁舎を設計した久米設計をはじめ専門家による現地調査の結果、免震装置に一部損傷があるものの、建物の支持機能は維持され、1―7階の上部構造が一定の耐震性能を確保していると評価。「震度6強程度の地震が発生しても、直ちに崩壊する恐れはない」と判断され、市は本庁舎の使用継続を決めた。市は、先決処分で11カ所の構造部材を補強する緊急措置を行い、同月27日に再稼働した。
今回の設計業務は、緊急措置に続く応急復旧の準備となる。補修工事期間は約4―6カ月を見込むが、これに設計期間は含まない。応急復旧の先には被災前の耐震性能以上を確保する本復旧を見据える。27年度の設計着手、28年度の着工を想定し、設計を含めて全体で約2年程度を見込む。日本免震構造協会などから技術助言を受け、同規模の地震に耐える構造や部材を検討する。

