日本生命保険は、福岡市博多区の「日本生命博多駅前ビル」の解体工事に着手した。契約工期は2028年1月7日までとなっている。解体後の跡地活用については、建て替えや売却を含めて現時点で未定としている。
同ビルは、SRC造地下3階地上13階建て延べ3万4524平方メートルで、1974年に完成した。所在地は博多区博多駅前3ー2ー1。敷地は、市が22年度に都市計画決定した「博多駅前3丁目地区地区計画」(区域面積約2・6ヘクタール)の北ゾーンに位置している。
地区計画では、北ゾーンの基準容積率800%に対し、最高限度を900%に設定。歩行者空間の確保など、まちづくりの取り組みに応じて最大400%を加算でき、市の容積率緩和制度を含めると最大1350%まで緩和が可能だ。地区施設として、明治公園につながる同ビル北側の博多駅前59号線沿いに約300平方メートルの地上広場や歩行者用通路を計画。市は、こうした施設を民間ビルの建て替えに合わせて整備を誘導する。
周辺では、博多駅から半径約500メートルを対象に、耐震性の高い先進的ビルへの建て替えを促す「博多コネクティッド」を市が推進している。同事業の容積率緩和制度「博多コネクティッドボーナス」は28年末までの竣工が条件となっており、28年1月に解体を終える同ビル単独での適用は難しい。
ただ、福岡市が脱炭素・緑化誘導策として導入した「グリーンボーナス」は35年末までが対象で、同制度の認定を取得すれば博多コネクティッドボーナスと同様の緩和措置を受けられるため、将来の建て替えに向けた受け皿として注目される。
