【関空・台風対策】防災機能を強化! 1期島で護岸かさ上げ工事開始 20年度末完成目指す | 建設通信新聞Digital

4月25日 木曜日

公式ブログ

【関空・台風対策】防災機能を強化! 1期島で護岸かさ上げ工事開始 20年度末完成目指す

 2018年9月に発生した台風21号により大規模な浸水被害を受けた関西国際空港1期島で、護岸かさ上げ工事がスタートした。5月に発表した防災機能強化対策事業計画のうち、越波防止対策で見直した護岸必要高をもとに南側・東側・北側護岸でかさ上げと消波ブロックの設置を実施。まずは東亜建設工業が施工を担当する東側護岸から着手し、護岸かさ上げは2020年度末、消波ブロックの設置は22年度までに完成させる。

コンクリートポンプ車による打設

 南側護岸(延長約1000m)では1.5m、東側護岸(同約4000m)では1.7m(一部2.7m)、北側護岸(同1000m)では2.7mかさ上げするほか、南側と東側護岸に消波ブロックを設置する。東側護岸の一部と北側護岸については、消波ブロックを設置すると連絡橋取り付け部で大きな沈下が発生するおそれがあることから、消波ブロックを設置せず、ほかの護岸よりかさ上げ高を引き上げている。
 先行して工事を始めた東側護岸では、4月から現場調査に着手し、6月上旬から上部工コンクリート打設を実施している。約50cmごとに分けて段階的に打設する。北側と南側護岸については、19年度中に工事契約を結び、20年度から工事に着手する予定。消波ブロックの設置も20年度から始める。
 かさ上げする護岸の必要高については、台風21号の被害をもとに第3者委員会が護岸の必要高の算定に使う設計波を改定し、将来の沈下量も考慮し、算定した。
 このほか、越波防止対策として、A滑走路・誘導路のかさ上げや防潮壁の整備も実施する。A滑走路・誘導路のかさ上げは21年度中、防潮壁の整備は19年度中に終える見通し。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら