2018年9月に発生した台風21号により大規模な浸水被害を受けた関西国際空港1期島で、護岸かさ上げ工事がスタートした。5月に発表した防災機能強化対策事業計画のうち、越波防止対策で見直した護岸必要高をもとに南側・東側・北側護岸でかさ上げと消波ブロックの設置を実施。まずは東亜建設工業が施工を担当する東側護岸から着手し、護岸かさ上げは2020年度末、消波ブロックの設置は22年度までに完成させる。
先行して工事を始めた東側護岸では、4月から現場調査に着手し、6月上旬から上部工コンクリート打設を実施している。約50cmごとに分けて段階的に打設する。北側と南側護岸については、19年度中に工事契約を結び、20年度から工事に着手する予定。消波ブロックの設置も20年度から始める。
かさ上げする護岸の必要高については、台風21号の被害をもとに第3者委員会が護岸の必要高の算定に使う設計波を改定し、将来の沈下量も考慮し、算定した。
このほか、越波防止対策として、A滑走路・誘導路のかさ上げや防潮壁の整備も実施する。A滑走路・誘導路のかさ上げは21年度中、防潮壁の整備は19年度中に終える見通し。