【AGCと乃村工藝社】協業で生み出す"ちょっと先の未来" 「GLASSMART展」開催中 | 建設通信新聞Digital

5月5日 日曜日

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【AGCと乃村工藝社】協業で生み出す“ちょっと先の未来” 「GLASSMART展」開催中

 AGCと乃村工藝社は協業による初の企画展「GLASSMART(グラスマート)展」を開催している。「ガラスで魅せる、ちょっと先の未来」をテーマに、ガラス素材を軸とした商品や、特殊ガラスが織りなす光のインスタレーションなど、新たな価値を提案。「GLASS×SMART×ART=GLASSMART」で実現する未来空間を体感することができる。東京都中央区の「AGC Studio」で12月25日まで開催している。

 企画展では タブレットのように情報を映し出す鏡「MIRRORIA(ミラリア)」や、ガラスそのものが振動して音を出す「ガラススピーカー」、紙を使わない「調光障子」などの体験スペースを設置している。
 また、「デジタルイノベーション×場づくり」をテーマに新しい集客創造を目指すNOMLAB(ノムラボ)のコラボレーション展示エリアでは、「いきたガラスの空間」をテーマにした複数のムービングライトの制御と特殊ガラスが織りなす光の空間を展示している。
 ミラリアは、良質なミラー像と鮮明なディスプレーを両立した、画像がくっきりと見やすいスマートミラー。センサーと組み合わせて、鑑賞者をセンシングし、没入感や体験性の高い映像体験を可能にする。センサーやカメラ、マイクなどさまざまなデバイスと組み合わせれば、機能を拡張することができる。
 ガラスを振動させて音を生み出すガラススピーカーは、透明ガラスのほか、フロストガラス、カラーガラス、ミラーなど各種ガラスに対応できる。さまざまな設置面を音源に変えるため、空間に溶け込んだダイナミックな音環境が実現できる。

さまざまな設置面を音源に変えることができるガラススピーカーは、空間に溶け込んだダイナミックな音環境を実現する

 日本の伝統的な意匠美に現代的な機能を融合させ、デザイン性の高い格子と調光を実現した調光障子は、スイッチ1つでガラス面が透明、曇りガラス調に変化する。プライバシーを保つために視線を制御したり、開放感を演出したりとシーンに応じた切り替えが可能になっている。和のテイストとのコラボレーションが生み出す豊かな表現は、古民家のリノベーションなど、さまざまな場面で活用できる。

伝統的な意匠美に現代的な機能を融合させた調光障子は、スイッチ1つでガラス面が透明、曇りガラス調に変化する

 軽量化と安全性を追求した「プリュムミラー」と従来の鏡の重さの違いも実際に体験することができる。プリュムは「羽根」を意味し、大幅な軽量化によって施工性の向上にも寄与する。ガラスと樹脂の一体化により、衝撃吸収と飛散防止性も付加している。
 これらの展示ゾーンでは、内装空間をより快適にするための商品を提案し、単体としての特性をより分かりやすくアピールしている。「ノイズ」「風」などをテーマに各商品が連動したデモンストレーションも実演している。
 ノムラボの展示エリアにある「PRISMINATION」は、ガラスとムービングライトを組み合わせた、新たな空間を創造している。ガラスに施したコーティングや凹凸により、不思議な色彩に彩られた空間を演出。照明は白い光だけを使っているが、ガラスを透過した光はさまざまな色彩を放つ。
 光の演出でガラスの柄を床に反射させ、ガラスの個性を目覚めさせる「目覚め」、緩急をつけた光の演出で広がる世界を表現した「静・動」、鼓動の動きを白い光の強弱で再現する「生命の彩」のテーマごとに、「いきたガラスの空間」を楽しむことができる。

ガラスとムービングライトを組み合わせたPRISMINATION。照明は白い光だけを使っているが、ガラスを透過した光はさまざまな色彩を放つ

 ガラスと映像機器を組み合わせた「VR WINDOW」では、異なる3種類のガラスを通して映像や光を見せることで、ガラス特有の奥行、リアル感を表現している。
 AGCと乃村工藝社は2018年9月に、両社の技術力とクリエーティブ力を組み合わせることで内装市場でのガラス需要創造に向けて協業することで合意した。
 “GLASSMART”をコンセプトに、従来のガラスの想像を超える空間シーンと商品の提案を目指し、ガラス素材を軸とした機能性内装材の開発、建築プロジェクトに対する空間デザインの提案、コンセプトブックの作成の3項目に共同で取り組んでいる。
 また、日本の地域資源や文化をビジネスや空間デザインの観点で生まれ変わらせ、新たな価値を創出するプロジェクトでも共同して空間デザインを提案する。
 AGC Studioの開館時間は午前10時から午後6時まで。入場は無料。

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