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【鴻池組旧本店が有形文化財】洋館と和館が連接 文化審議会が答申

鴻池組旧本店洋館


 鴻池組が創業の地である大阪市此花区伝法に所有する同社旧本店が19日に開かれた国の文化審議会で登録有形文化財とするよう答申を受けた。洋館と和館が連接する形で造られた和洋館併置型の建物で、1968年まで同社本店として使用されていた。同社は今後、地域の資産として活用できるよう建物の維持・保存と情報発信に努めていく。

 旧本店は木造2階建てえd1910年に竣工。和・洋の両館は扉一枚を隔て行き来できる。創業者である鴻池忠治郎が企業の近代化策の一環として計画した。

鴻池組旧本店和館


 洋館は大正期に流行したセセッション様式を採用。2階応接室の暖炉や調度品の装飾はアール・ヌーヴォー様式でまとめ、玄関ホールにはクジャクとバラをモチーフとしたステンドグラスが組み込まれている。

 伝統的な町屋の構えとなる和館は1階に出格子・大戸、2階は軒下をしっくいで塗り込めて格子窓を開き、両端には袖卯建(そでうだつ)が立つなど、当時の風情をうかがうことができる。


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