【八王子市に木造文楽舞台を寄贈】日本財団が支援 「にっぽん文楽プロジェクト」 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【八王子市に木造文楽舞台を寄贈】日本財団が支援 「にっぽん文楽プロジェクト」

式典で法被に身を包んだ(左から)横尾理事長、笹川会長、石森市長、萩生田議員

 東京都八王子市は、日本財団が支援する「にっぽん文楽プロジェクト」から木造文楽舞台を譲り受ける。2026年度に完成する八王子駅南口集いの拠点に常設し、音楽や演劇などさまざまなイベントで活用する予定だ。

 17日に東京都内で開いた贈呈式には、萩生田光一衆議院議員、石森孝志市長、横尾紀彦にっぽん文楽プロジェクト理事長、日本財団の笹川陽平会長、尾形武寿理事長、吉倉和宏常務理事ら関係者が出席し、目録の贈呈などを行った。

 舞台は組み立て式で、奈良の吉野産ヒノキでできている。幅は19.7m、高さは6.7m。15年3月に東京・六本木ヒルズで開いた公演を皮切りに、大阪の難波宮、三重の伊勢神宮外宮など全国を巡り、合計1万3000人以上の観客に文楽舞台を披露してきた。

文楽や八王子のまちの魅力を語る様子

 式典で笹川会長は「文楽をもっと気楽に楽しんでほしい。ヒノキでできた見事な舞台だ。愛情を込めて使ってほしい」と語った。横尾理事長は「コロナ前、多くの方に文楽の良さを味わってもらった。市のプロジェクトの成功を願っている」と述べた。

 石森市長は「昨年5月に協定を結んだ。集いの拠点の目玉として舞台を大切にする。地域の伝統と文化を後世に継承したい」と語った。この協定を仲介した萩生田議員は「国の重要無形民俗文化財である八王子車人形などを多くの人に楽しんでほしい」と話した。
 

◆整備・運営事業は大和リースグループ「八王子市駅南口集いの拠点」

拠点のイメージ

 東京都八王子市は「八王子駅南口集いの拠点整備・運営事業」の公募型プロポーザルを実施した結果、180億5170万円(税込み)の大和リースグループを優先交渉権者に決めた。次点は丹青社グループだった。議会承認を経て、3月に本契約を締結する予定だ。

 大和リースグループは、大和リースを代表に、梓設計、高野ランドスケーププランニング、ランドスケープ・プラス、乃村工藝社、熊谷組、三恵建設、NPO法人のエヌピーオーバース、図書館流通センター、ハリマビステム、エイト、大日本印刷の計12者からなる。

 八王子医療刑務所跡地に、公園、ライブラリー、交流スペース、ミュージアムが一体となった複合施設を整備する。2026年度中の供用を予定している。事業期間は供用から15年間。用地は子安町3、緑町の各地内。敷地面積は5万2047㎡。


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