【外壁タイル】裏面の画像解析で接着率判定/長谷工とスパイダープラス | 建設通信新聞Digital

5月18日 土曜日

公式ブログ

【外壁タイル】裏面の画像解析で接着率判定/長谷工とスパイダープラス


 
       
 長谷工コーポレーションとスパイダープラスは、画像解析による外壁タイル裏面の接着率判定システムを共同開発した。検査精度の向上、検査記録作成業務の省力化を実現し、本格運用を開始する。14階建て66戸の共同住宅物件における試算では、従来、検査から検査記録作成まで17.5時間程を要していたが、同システムでは5.5時間程度で完了するため、検査業務全体の65%超(約12時間)の時間を削減できる。
 
 有機系接着剤による外壁タイル後張り工法の検査では、品質管理のため、接着剤のタイル裏面への適正な接着率を確保し、均等に接着していることが重要となる。2018年5月に国土交通省から通知された「建築物の定期調査報告における外壁の外装仕上げ材等の調査方法について(技術的助言)」では、検査記録として有機系接着剤の充填状況を検査した結果を残す必要があるとしている。
 
 従来、検査での接着状況確認、合否判定は目視で行っており、検査者によって検査精度にばらつきが生じる可能性があった。さらに、検査記録作成には多くの時間を要していた。
 
 そこで、開発したシステムは、スマートフォンでタイル裏面を撮影して測定範囲を指定することで、画像解析で接着率の算出と均等に接着しているかどうかを判別し、合否判定を行う。
 
 画像解析は、建設現場での利用を想定して設計していることから、現地ですぐにシステムによる正確かつ客観的な検査、記録を行え、事務所で検査記録が自動作成できる(特許出願中)。これらにより、検査業務全体の時間を大幅に削減可能だ。

 

【公式ブログ】ほかの記事はこちらから

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら