【ロボがオフィスビル全体を清掃】EVと連携実験を開始/野村不HDとオカムラ | 建設通信新聞Digital

5月20日 月曜日

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【ロボがオフィスビル全体を清掃】EVと連携実験を開始/野村不HDとオカムラ

「STRIVERⅡ」を使用した実証実験の様子

 野村不動産ホールディングスとオカムラは、清掃サービスの品質向上と業務効率化を実現するため、稼働中のオフィスビル1棟全体で掃除ロボットとエレベーターを連携し、自律自動の清掃業務を行う実証実験を始めた。掃除ロボットが自律移動して1棟全体を清掃するには、走破性能やエレベーター、防火扉などとの設備連携など複数面で課題があるものの、今後はオフィスビル1棟全体に拡大すべく、複数台のロボットとエレベーターのシステム連携や一元管理、災害時対応の検討を進める。

 自律走行して床掃除を行う業務用掃除ロボット「STRIVER(ストライバー)I・II」を導入し、予備実証と本実証の2段階で実施している。予備実証は、8月まで「新宿野村ビル」(東京都新宿区)の2フロアを使い、1台の掃除ロボットをシステムによってエレベーターと連携し、複数フロアを清掃した。また、数フロアを対象に施設、技術、運用にかかわる課題を抽出し、その解決方法を検討した。

 その結果、清掃員の監視外でロボットが独立して清掃できたほか、その清掃性も清掃員によるものと遜色なく、フロアの段差も走行できることが確認できたという。またオフィスワーカーと清掃員にアンケートを実施したところ、約8割が走行中のロボットが通行の「妨げにならなかった」と答え、8割以上が衝突などの安全面は「気にならなかった」と回答した。

 10月から2024年4月まで「野村不動産大阪ビル」(大阪市)全体で行う本実証では、複数台の掃除ロボットを連動し、エレベーター連携して1棟全体を清掃する。災害時の運用方法やエレベーター内での掃除ロボットの挙動も検討する。

 

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