風波・通い続けている理髪店の主人が78歳の誕生日を迎えた。中学卒業後… | 建設通信新聞Digital

5月4日 日曜日

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風波・通い続けている理髪店の主人が78歳の誕生日を迎えた。中学卒業後…

風波
 通い続けている理髪店の主人が78歳の誕生日を迎えた。中学卒業後、岩手県から集団就職列車で来浜。以来、半世紀以上にわたり横浜で多くのハマッコの髪を整えてきた◆決して目立つ店ではないが、主人の腕と温かい人柄に引き寄せられ、今も多くの常連客でにぎわう。なかには90歳を超える客も少なくない◆ある時、筆者は主人に相談し、動物のサイの角を再現したオリジナルの髪型を考案してもらった。記者としての第一印象は大切だ。一発で取材先に覚えてもらうことを狙ったのだ。しかし、せっかくの髪型も長続きしなかった。完璧な角を再現するには高度な技術が必要で、維持が難しかったのだ◆髪を整えるにも、建物を築くにも、職人の技が欠かせないだろう。職人の技が途絶えれば、まちの風景そのものが変わってしまう。