タッチ率100%目指す/CCUSアクションプラン取組み推進/鴻池組広島支店、協力会が連携 | 建設通信新聞Digital

8月25日 月曜日

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タッチ率100%目指す/CCUSアクションプラン取組み推進/鴻池組広島支店、協力会が連携

大本支店長(左)と棗田会長
 鴻池組広島支店と鴻友会広島支部、安全衛生協力会が連携し、建設キャリアアップシステム(CCUS)タッチ率100%を目指して奮闘している。チームKONOIKE広島の「2025CCUSアクションプラン」のビジョンとして「継続と新たなる着想の1年」を掲げ、▽「CCUSコンテスト2025」の開催▽全現場へのQRコード認証システム導入▽タッチ率の見える化▽タッチ率100%宣言の採択--の四つの“本気の取り組み”を推進している。 取り組みの目玉である機運醸成イベント「CCUSコンテスト2025」は、8月1日から10月31日まで、支店管内各現場、協力会会員を対象に、団体賞、法人賞、個人賞の3部門を競い合う。タッチ率向上に貢献した者を選ぶ個人賞以外の2部門は、タッチ率やタッチ数から総合的に判断する。また、規模や職人の数など現場ごとで条件が異なるため、現場での取り組みや情熱なども審査に加味するため、審査担当者ができる限り現場に足を運んでいるという。9月と10月に中間発表を行い、11月下旬の審査委員会でグランプリなどの各賞を決定し、12月に受賞式を行う。
 広島支店全現場の今年4-6月の平均タッチ率は87.8%で、7月単月では92.4%まで上昇している。このうち、最も高い現場は94.6%。声掛けなどの地道な努力で成果を上げている。
 そのほか、グリーンサイトに登録することで発行されるQRコードを読み取ることでチェックインできる認証システムを既に全現場で導入した。また、CCUSシステムで元請け側にしか見えなかった画面を下請け側からも見えるようにする「タッチ率の見える化」も協力会からの要望で進んでおり、努力している企業が評価される仕組みづくりを目指している。「CCUSタッチ率100%宣言」は、6月の安全衛生大会で採択した。
 鴻友会広島支部長で協力会会長でもある棗田泰正棗田建工社長は「CCUSの本来のゴールはタッチ率100%ではない。建設業で働く技能労働者の処遇改善であり、その先にある未来の担い手確保が目的だ。その第一歩がタッチ率100%達成であり、1次業者が全て面倒を見るという方針で取り組みを進めている。タッチ率を向上して終わりではなく、1次業者がCCUSでしっかり評価され、安定的に仕事をもらえる仕組みづくりが大事だ」と話す。
 同社広島支店の大本一城執行役員支店長は「棗田会長からの提案で始まったタッチ率100%は、チームKONOIKEの合言葉となった。タッチ率や登録率を向上させるのは協力会社の皆さんの機運が高まることにかかっており、働く人たちの処遇改善に向け、会長自ら声を上げてくれることが大きかった」と、チームKONOIKE広島での目標達成に手応えを口にする。