松戸市新庁舎/再検討へチーム設置/11月にも初会合 25年度内に候補地選定 | 建設通信新聞Digital

8月26日 火曜日

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松戸市新庁舎/再検討へチーム設置/11月にも初会合 25年度内に候補地選定

 千葉県松戸市は、新庁舎の新たな整備方針を明らかにした。新庁舎の建て替え場所については、市役所移転計画を白紙撤回し、外部有識者で構成するプロジェクトチームを立ち上げて再検討する。11月にも初会合を開き、移転と現地建て替えを比較検討して、2025年度内に建設候補地を選定する。このほか、耐震性に不足のある本館・新館の機能を仮庁舎に移転する考えも示した。
 市は今後、新庁舎建て替え場所の比較条件や事業手法の検討、概算事業費の算定、スケジュール作成などを担う「新庁舎整備に係る費用比較等検討業務委託」を発注する。積算完了後に予算を確保する。
 市役所移転ではこれまで、新拠点ゾーンへの移転が計画されていた。6月1日の市長選で、市役所移転計画の白紙撤回を公約に掲げて初当選した松戸隆政市長は、ゼロベースで議論する考えを示している。
 現在の市庁舎は、耐震性の確保などが喫緊の課題となっている。仮庁舎の移転先は松戸ビルヂング(事務所棟と商業棟)、都市綜合開発第3ビル、松戸駅周辺賃貸施設など。仮移転時期は27年3月末までを目指す。
 新庁舎整備を巡っては23年5月、市役所機能再編整備基本構想で「新拠点ゾーンへの移転建て替えが得策である」との考えを示した。しかし、旧松戸法務総合庁舎や旧松戸宿舎がある新拠点ゾーン内の「市役所用地」を財務省から取得する議案が本会議で否決された。
 これを受け市は、喫緊の課題である耐震性の確保に向け、本館と新館の機能移転を優先する段階的整備案をまとめた。
 建設地としていた新拠点ゾーン南側の国有地8745㎡は、24年9月末に売買契約を締結済み。
 「松戸市新庁舎整備基本計画(第1ステップ)策定業務委託」は山下設計が担当している。