事業費106億円に倍増/工事期間最大で2年延伸/八王子市の北野下水処理場解体 | 建設通信新聞Digital

8月28日 木曜日

関東・甲信越

事業費106億円に倍増/工事期間最大で2年延伸/八王子市の北野下水処理場解体

 東京都八王子市は、旧北野下水処理場解体工事の総事業費を当初の約45億5540万9000円から最大で約106億2937万9000円に増額する。2024年度の実施設計結果を踏まえて見直した。工事期間も最大で2年間延伸し、29年度の事業完了を目指す。市は複雑な作業工程や土壌汚染対策の必要性が判明したことを理由に挙げ、関連費用を盛り込んだ25年度公営企業会計補正予算案を9月2日開会の第3回市議会定例会に提出する。
 事業費の増額は、新たに追加される土壌汚染対策工事費に12億円、分場の埋め戻し工事費に約5億7203万5000円を計上したことによる。
 これに加え、既存の工事費も増額となり、設備撤去工事費は当初の11億円から約23億9402万円に、建築・土木解体工事費も約34億1000万円から約63億5151万5000円にそれぞれ膨らむ見通しだ。 
 延伸後のスケジュールでは、25年度から土壌調査に着手し、26年度から設備(電気・機械)解体工事と建築・土木施設の本体解体工事に着手する。29年度の工事完了を目指す。
 市は今後、電気設備と機械設備の解体工事を25年度中に一括で発注し、契約することを予定している。建築・土木解体工事は26年度中の契約締結を目指し、発注準備を進めていく。
 9月補正予算案では、事業費の変更に伴い、債務負担行為の限度額を見直す。機械設備撤去工事は26年度から28年度までに23億9402万円、建築・土木解体工事は26年度から29年度までで63億5151万5000円をそれぞれ設定する。
 同事業は、21年1月に流域下水道への編入を完了した旧北野下水処理場を解体し、跡地活用を図るもの。
 23年6月に策定した「北野下水処理場・清掃工場跡地活用基本構想」では、約7.5haの敷地を産業機能や市民が利用できる公共空間などを配置した「ミクストユースゾーン」として再整備する計画だ。