大阪・関西万博フィナーレ/建築の面白さ、魅力伝える/技術・知恵・工夫で困難克服 | 建設通信新聞Digital

10月16日 木曜日

行政

大阪・関西万博フィナーレ/建築の面白さ、魅力伝える/技術・知恵・工夫で困難克服

最終日も多くの人々が来場
シンボルとして親しまれた大屋根リング
閉会式
 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)が13日、フィナーレを迎えた。4月13日の開幕以来、184日間で延べ2500万人を超える人々が来場し、160を超える海外機関や企業が手掛けた『いのち輝く未来社会のデザイン』を体感した。 =1面参照 開幕前は工事の遅れなどが不安視されていたが、建設業界は卓越した技術力と知恵・工夫で乗り越えた。大屋根リングをはじめ、多様で奇抜な建築群は来場者に建築の面白さや魅力を伝えた。若手建築家による小規模な建築の数々も建築の多様性を表現した。
 『未来社会の実験場』を掲げた同万博では、ゼネコンら多くの企業が開発中や実用前段階の技術を会場内で実証実験した。
 同日、EXPOホール『シャインハット』で開いた閉会式には、万博名誉総裁を務める秋篠宮さま、同妃紀子さまが出席されたほか、石破茂首相、十倉雅和博覧会協会会長らが参加。タレントの櫻井翔氏や有働由美子氏も登壇し、映像とパフォーマンスで演出。次回開催予定のリヤド万博(サウジアラビア)の関係者に思いをつないだ。
 十倉雅会長は「万博で得た経験、感動を世代を超えてつなぎ、引き継いで、いのち輝く未来社会を共につくり上げていくそのスタートはまさに今日。皆さんの一歩一歩がより良き未来の糧となることを切に願う」とあいさつした。
 石破総理は「開幕前はさまざまな困難もあったが、皆さんの力で乗り越えることができ。分断よりも連帯、対立よりも寛容を大切にし、心を一つにして、素晴らしい博覧会となった」と話した。
 秋篠宮さまは「これからも世界が手を携え、命輝く未来社会をつくり上げていくことを期待している」と述べた。
 万博会場施設は今後解体し、跡地で夢洲2期開発がスタートする。大屋根リングの一部(北東部)は保存され、周辺は市民公園として整備する計画だ。