活動つなぐ交流拠点に/市立図書館複合化基本設計まとめ/美祢市 | 建設通信新聞Digital

11月19日 水曜日

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活動つなぐ交流拠点に/市立図書館複合化基本設計まとめ/美祢市

南西外観イメージ
 山口県美祢市は、「市立図書館複合化施設整備基本設計」をまとめ、パブリックコメントを実施している。さまざまな活動をつなぐ場として、図書館を核とした交流拠点を目指すほか、活動の幅を広げる「美祢テラス」、多様な活動が混ざり合う「美祢コモンズ」を設ける。基本設計は東畑建築事務所・巽設計コンサルタントJVが担当した。
 基本設計では、「歴史(むかし)をたずね、現在(いま)を知り、未来(あした)を育むわたしたちの『ひろば』」の基本理念を下に、まちの交流拠点となる施設計画とし、あらゆる世代の居場所をつくることを実現する。
 交流の場での活動の幅を拡張するため、深いひさしに守られた半屋外の美祢テラスを備え、多様な活動を豊かな風景とともに楽しむ。また、施設中央に各機能をつなぐ美祢コモンズを設置し、さまざまな機能が美祢コモンズに面する構成とすることで活動の有機的連携につなげる。外観は、建物のボリュームの最適化を図る大屋根を備え、さまざまな居場所が緩やかにつながるとともに、周辺環境に呼応した親しみを実現する。さらに、「まちなか美祢リビング」というまちづくりコンセプトのもと、大きな芝生広場がある「多目的広場」と「とおりにわ」による外構計画がまちの回遊性を創出する。
 そのほか、自然通風と快適な熱環境、自然光を最大限に生かす光環境、美祢文化の魅力を育む地域産材の活用などを盛り込んだ環境計画となっている。
 計画では、旧丸和敷地、吉則駐車場、旧農林課敷地に一体整備する保健センターを含めた敷地6230㎡(同市大嶺町東分)に、S造2階建て延べ2396㎡(建築面積1433㎡)の規模で建設する。2027年度着工、28年度完成を予定している。