叩けばホコリの出る業界。建設業界は過去、そのように揶揄（やゆ）されたこともあった。談合問題の印象が根強いことに起因するのだろう◆襟を正し、その負のイメージを払拭しようと、これまで業界を挙げて法令順守の徹底に努めてきた。それでも残念なことに、最低制限価格を業者に漏らした市長が逮捕されるなど、いまだに拭い去れない現実が存在する◆背景に利権がらみがあることは論外だが、例えそれが官側の着実な事業執行に関わることであったとしても、違法であることは変わらず、知恵を絞っての解決策が求められる◆信頼を失うのは一瞬。失った信頼を取り戻すには時間を要する。人材確保が必須の中で、違法行為に手を染めなければならない業界に人は来るだろうか。改めて気を引き締め直す必要がある。