積水化学工業の加藤敬太社長と、その後任として3月1日付で社長に就く清水郁輔代表取締役兼専務執行役員は17日、東京都港区のホテルオークラ東京で会見した。清水次期社長は「長期ビジョン『Vision2030』の達成に向け、攻めの経営を行っていく」と力を込め、攻めの経営の具体的な取り組みの一つとしてペロブスカイト太陽電池事業の立ち上げに全力を尽くす姿勢を示した。
薄くて軽く、曲げられる性質があることから建物の屋根や壁、窓などに設置可能で、カーボンニュートラルの実現に当たって大きな役割を担うと期待されるペロブスカイト太陽電池は、大阪府の堺工場で2027年度量産化開始を予定している。清水次期社長は「社運をかけて全力で取り組む。そして本格事業化し、社会に普及させていくことで、日本における再生可能エネルギーの普及と脱炭素社会の実現に貢献していく」と語った。
同社は住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、メディカルの四つのセグメントで事業展開しており、「各セグメント内にある成長けん引事業、成長期待事業に経営資源を集中させて事業拡大を加速させるとともに、その先の成長に向けた仕込みの強化を継続していく」との方針も示した。
さらに、「壁に当たっても何度でも立ち上がって挑戦し続ける人や集団をつくり上げる」とし、それによって「長期ビジョンのビジョンステートメントに掲げている『Innovation for the Earth』を本気で実現していく」と意気込んだ。
3月1日付で取締役会長に就く加藤社長は、社長交代の理由について「長期ビジョンの後半が始まり、新たな中期経営計画がスタートする26年は大変重要な年だ。新中計の開始に当たり、積水化学グループを活力ある経験豊富な新しい社長に導いてもらい、長期ビジョンの実現を加速していく」と説明した。
