国土交通省は、直轄土木工事の施工プロセスで自動施工を部分的に導入するための基準類を近くまとめる。2025年度は地域の建設会社を中心に自動施工の導入が拡大。実工事での事例や安全ルールを示し、中小建設会社への自動施工の導入を促していく。
4日に開いた「建設機械施工の自動化・自律化協議会」の第8回会合で方針を示した。
自動施工の部分導入は、これまで大手の大規模工事が中心だった自動施工を中小建設会社に普及させる取り組み。細分化した作業単位に対応する汎用(はんよう)の自動建機を施工計画に組み込み、施工プロセスで可能な部分から自動施工を実装してもらう。
24年度に4件だった直轄工事での自動施工は、25年度に11件(2月時点、予定含む)まで拡大。このうちC等級の施工が7件を占め、ダム以外にも河川や道路、海岸工事で適用が進んだ。
例えば、北陸地方整備局発注の養浜工事では、吉光組(石川県小松市)が遠隔バックホーと自動運転運搬車の2台をオペレーター1人で操作し、省人化を図った。こうした実工事での導入事例などを基準類やガイドラインで示し、自動施工の導入検討に役立ててもらう。
自動施工の安全ルールについても基準類に反映する。同協議会の検討を踏まえて作成し実工事でも参照した「自動施工における安全ルール」を仕様書などに位置付け、直轄工事の標準とする。
自動施工を導入した際のコストや効果を試算できるシミュレーターの要件案もまとめた。稼働率や日当たり施工量を評価する機能の搭載などを求め、要件に沿った民間の開発を促す。開発したシミュレーターを中小建設会社に活用してもらい、自動施工を導入するきっかけにしてもらう。
自動施工の専門人材を育成するためのテキストは26年度以降の作成を目指す。自動施工の基礎知識や関係法令、施工計画書の例などをまとめる予定だ。
