熊本市は、新庁舎の概算工事費が基本構想段階から倍増したことを受け、コストの妥当性を検証する有識者会議を2026年度上期に設置する。工事費の妥当性や工事手法、適正工期、財政への影響を検証し、さらなる工事費の高騰や工期の長期化に対する懸念を払拭する。詳細な設置時期や人選は今後決める。
有識者会議は、施工・財政を専門とする学識者やコンストラクション・マネジメント(CM)の知見を持つ専門家、実務家で構成する。最新の試算で概算工事費を約885億円と試算しており、会議では他都市の事例を踏まえた平米単価の妥当性や、構造・設備上の要求水準によるコスト増の要因を精査する。
市は、合併推進債の活用により実質負担額を約344億円軽減でき、自治体の財政健全度を測る将来負担比率などの指標は国の基準を大きく下回る水準で推移すると説明した。
加えて、新庁舎の整備で維持管理費を年間約1億円程度削減できる見込みだ。検証結果は、26年度に策定する基本計画に反映させる。
計画策定後は速やかに基本設計に着手し、ワークショップなどを通じて市民の意見も柔軟に採り入れながら、地域のにぎわいを創出する「交流・共創」の核となる庁舎の実現を目指す。
特別委員会では、DX(デジタルトランスフォーメーション)などを活用したオフィス効率化による床面積の削減を検討すべきとの意見が委員から挙がった。これに対して、市は既存の「基本計画検討分科会」にDXの専門家を委員に追加して見直すとした。
