政府は6日、災害対応の司令塔となる防災庁の設置法案と関連法案の改正案を閣議決定した。徹底した事前防災を進めるとともに、発災から復旧・復興まで一貫した災害対応に取り組めるよう体制を強化する。現在の内閣府防災担当を発展的に改組し、内閣府直属の組織とする。首相をトップに、業務を統括する防災相のほか副大臣、大臣政務官、事務次官を置く。防災相には尊重義務を伴う各府省庁への勧告権を与え、各府省庁の防災施策の推進を促していく。年内の設置を目指す。
防災施策に関する基本的な方針と計画、大規模な災害への対処に関する企画立案・総合調整などを主な業務と定めた。
このほか、防災人材を確保・育成するため、(仮称)防災大学校の設置を目指す。幅広い経験や知識に基づいて大局的な視点から防災全体を捉え、多様な関係者との調整能力が高い人材を育成するため、同庁職員や地方自治体職員、民間人を対象にした研修を実施する。防災技術の研究開発・実装にも取り組む。
内閣府が設置する中央防災会議は同庁に移管する。
地域の防災力をさらに向上させるため、地方機関である防災局を設ける。日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震と南海トラフ地震を想定した事前防災の推進や災害時の業務継続性確保の観点で設置場所を検討する方針だ。
関係法案68件の改正も行う。災害対策基本法では、化学的なリスク評価に基づく事前防災や被災者の良好な生活環境の確保を災害対策の基本理念に追加する。日本海溝・千島海溝地震法と南海トラフ地震法では、リスク評価の結果、人口動態の変化や技術の進展に応じた基本計画の見直し義務を新設。地方防災会議が策定する推進計画の実効性を一層確保するため、国が情報提供や助言などを行う規定も追加する。
これらの法案は、今の特別国会で成立すれば年内に施行する予定。ただし、防災局に関する規定については、公布日から2年以内に政令で定める日を施行日とする。
