「建築・土木」分野の人材確保が一段と難しくなっている。人材サービスとDX(デジタルトランスフォーメーション)事業を展開するディップは、日刊建設通信新聞社の求めに応じ、自社求人サービス「バイトル」のデータを基に2020-25年の6年間を対象に、12職種別の応募倍率を指数化した。それによると「建築・土木」は20年の41から低迷が続き、25年に14まで低下した。
指数は、20年の募集に対して最も応募の割合が多かった「オフィスワーク」を「100」として算出。数値が低いほど、求人案件に対する応募が集まりにくい状況を示す。
20年時点では「軽作業・物流」が91、「IT・クリエーティブ/クリエーター」が89、「サービス」が56、「フード・飲食」が54、「営業」が33、「販売」が31、「工場・製造」が26、「美容・理容・サロン」が22、「教育」が16、「医療・介護・福祉」が3で、41の「建築・土木」は12職種中6番手だった。
しかし、21年以降は状況が一変した。「建築・土木」の指数は21年が23、22年が13、23年が15、24年が17、25年が14で推移した。職種別順位は21、22年が8番手、23年が9番手、24年が10番手、25年が9番手となった。
「建築・土木」分野の指数が低迷する背景には主に二つの理由があるという。同社担当者は「20年はコロナ禍の影響で全体の募集数が減り、『建築・土木』の指数が一時的に高まったが、21年以降はその反動もあって順位が下がった」と分析する。
もう一つは、「建築・土木」の求人数の増加率が12職種合計を上回ることが要因となっている。25年の求人数は20年比で全体が約2.3倍だったが、「建築・土木」は約3.6倍となっており、人材確保の競争が激化している。
同社担当者は「まずは建設業を知ってもらい、裾野を広げることが重要だ」と話す。バイトルの求人は主に現場従事者の案件が多い。現場の人材不足の深刻さが改めて浮き彫りになった。
