国土交通省と港湾建設関連5団体は23日、港湾建設業を取り巻く諸課題の解決に向けた懇談会を初開催した=写真。今後、限られた予算の中での適正利潤の確保、作業船への更新投資ができる経営環境、担い手確保などの課題について議論を深めて対応策の方向性を定める。
団体側からは、日本埋立浚渫協会の清水琢三会長、日本港湾空港建設協会連合会の津田修一会長、日本海上起重技術協会の寄神茂之会長、全国浚渫業協会の金澤寛会長、日本潜水協会の高橋宏会長ら、国交省側からは安部賢港湾局長らが出席した。各団体は個別で国交省と意見交換を行っているが、各団体でそろって懇談するのは初めてとなる。
港湾を取り巻く状況を見ると、国際物流では航路の再編が進み、港湾の重要性が高まっている。政府の危機管理・成長投資の一つである港湾ロジスティクスを強化するとともに、RORO船(貨物の直接乗降用船舶)などの大型船舶に対応したターミナルを整備していく必要がある。洋上風力発電の導入促進に向けても基地港湾の整備が求められている。
一方、これらの整備を担う港湾建設業は、担い手確保や適正利潤の確保、作業船の更新投資、第3次担い手3法への対応など課題が山積する。
懇談会では持続的な港湾整備に向けて、▽港湾建設業の現状と課題▽港湾建設業界の重要性に関する基本認識▽港湾整備需要と供給施工能力の関係▽健全な港湾建設業界のあり方▽働き方改革・担い手確保・生産性向上に向けた個別課題と対応方針--の5テーマについて話し合い、課題への対応策の方向性を定める。
この日の懇談会では、安部局長が「港湾工事を支える皆さんが持続的に活躍するため、各団体の立ち位置の違いも含め課題を共有し、共により良い港づくりに貢献していきたい」と呼び掛けた。
今後は半年に1回程度開催する予定。参加者の関心が高いテーマを選び意見を交わす。テーマの例として、適正な事業規模や洋上風力発電事業への対応、作業船確保に向けた支援、作業船などの投資に必要な情報、海洋土木工事での建設キャリアアップシステム導入、入札契約制度などを挙げている。
