鹿島と丸井産業(広島市、吉村良介社長)は、美保鉄筋(島根県出雲市、清水俊宏社長)、原商(松江市、秀浦淑晃社長)と共同で、重量のある太径横筋の配置作業を効率化できる装置「Bar Crawler(バークローラ)」を開発した。クレーンでつり上げた横筋を足場最上段で積層スペーサーに載せ替えて降下させるだけで配筋が完了する。従来、不可欠であった鉄筋架台の設置が不要となる上、一度に複数本の横筋を複数段にわたって配置できる。実証実験では従来工法と比較して鉄筋工を4割削減した。
太径鉄筋の配置作業ではあらかじめパネル状に組み立てた鉄筋を一括架設するプレハブ工法が採用されている。ただ、構造物の端部など入り組んだ箇所ではプレハブ工法が適用できないため、人力による配筋作業が必要となる。人力による配置は準備作業として鉄筋架台の設置が不可欠で、相当の手間や時間、労力が掛かる。また、クレーンでつり上げた横筋を鉄筋工が足場各段で荷受けして鉄筋架台に配筋するため、足場各段への上下移動や足場中段での不安定な姿勢で重量のある横筋を取り扱う作業が多く発生していた。
開発したバークローラは横筋を積層スペーサーに載せ替え、スマートフォン操作で積層スペーサーと共に降下させるだけで配筋が完了する。プレハブ化が困難なL型鉄筋などを使用する構造物端部の配筋に対応し、鉄筋継ぎ手の位置変更など仕様を変えることなく配筋できる。
積層スペーサーが鉄筋架台の代替となるため、準備作業の工程を簡素化。頭上に制限のない足場最上段で重量のある横筋を安定した姿勢で取り扱うため、安全性が高まり、技能者の身体的負担も大幅に軽減できる。
東北電力での躯体構築工事に導入しており、今後は、他現場への普及展開を図る。
