熊本県は28日、熊本市中心部と阿蘇くまもと空港を結ぶ空港アクセス鉄道事業の都市計画案と環境影響評価準備書の縦覧を始めた。JR肥後大津駅から高遊原台地の斜面部までの低地部は主に高架橋、高遊原台地部はトンネルで通過する計画となり、全長は約6950mを見込む。ともに縦覧は5月28日まで、意見書は6月11日まで受け付ける。2026年度中の都市計画決定と鉄道事業許可、27年度の事業着手を目指す。
計画案のルートは、始点の肥後大津駅を出て、大津中央公園付近で盛り土から高架橋に移行する。大津町陣内の県道瀬田竜田線付近に中間駅(信号場・行き違い施設)を設置する。大津町岩坂から益城町小谷の阿蘇くまもと空港付近をトンネル構造とし、空港南側の県有地に設ける空港駅と接続する。構造は、橋梁区間が約2990m、トンネル区間が約2780m、このほかは盛り土・切り土とする。
準備書によると、地下水の保全対策として、橋梁区間は地下水の帯水層に影響がない範囲で橋梁基礎を構築し、トンネル区間は帯水層よりも上にトンネルを設置するとした。トンネルの工法はNATMを想定している。
27年度に実施する測量・調査と並行して、27、28年度に設計業務、27-29年度に用地取得を進める。工事は28年度に着手し、トンネル工事は32年度まで、それ以外の土木工事は31年度までに完了する見通しだ。設備・付帯工事は31-34年度に実施する。
事業は、上下分離方式を採用し、県が設立する第3セクターが鉄道施設の整備・維持管理、JR九州への鉄道施設の貸し付けを担う。26年度予算には鉄道事業許可に必要な調査・設計、第3セクターへの出資金など4億5000万円を計上した。
