群馬県建設業協会(青柳剛会長)は4月30日、イラン・中東情勢の建設業への影響についてのアンケート結果を公表した。価格が特に急上昇し、困っている建設資材や燃料類は、塩化ビニール管、アスファルト合材、塗装材料、軽油が上位を占めた。影響を受けている企業は約6割に及び、このうち工事件数ベースでは「採算性の低下」が336件、「工期の遅延」が100件だった一方、「現時点で一時中止が28件あるのは注目すべき点」と強調している。
調査は4月20日から24日にかけて実施し、本部会員272社のうち235社から回答を得た(回答率86.4%)。民間、公共、建築、土木、元請け、下請けに限らず、全ての工事で現時点の状況を集計した。
価格が急上昇して困っているのは、「塩ビ管」(139社)、「アスファルト合材」(133社)、「塗装材料」(105社)、「軽油」(108社)だった(複数選択可、以下同)。
入荷が遅延し、特に困っている建設資材や燃料類は、「塩ビ管」(116社)、「塗装材料」(89社)、「シーリング材・防水材」(70社)、「断熱材」(60社)という回答が多かった。
入荷が停止されているものとしては、これらに加え、エンジンオイル、シンナー類、グリス、電線、アドブルーなどが挙げられた。
工事を一時中止していると回答した28件の企業に協会がヒアリングしたところ、材料が入らないからではなく、価格が上がり、特に民間の舗装工事は、注文者との価格交渉が必要になって着工できないケースが多いという。
今後の対応は、「情報収集しながら臨機応変に対応」が194社で最も多く、続いて「発注者や注文者に対して価格、工期について交渉」が176社で、「新規工事の受注を控える」も7社あった。
自由意見では「全てに影響があり、イラン・中東情勢が安定するまで影響は長引き、発注控えになると思う」「先が見通せない状況で、見積もり、工事工程表を施主に出せない場合が出るかもしれない」「工期遅延、採算性は今後の状況により悪化する可能性大」「個々の企業単位では、対応しきれない」などと深刻な声が相次いだ。
公共工事では「受注している案件は、単価スライドで積極的な対応」「基礎単価を遅滞なく実勢価格に基づいた金額に反映」を求める意見があり、民間工事では「工事価格上昇や工期遅延を完全に理解してもらうのが難しい」と訴える声もあった。
その他(抜粋)=アスファルト乳剤、水道資材(ポリエチレン管、バルブ類)、塩ビシート、接着剤、コンテナバック、石膏ボード、衛生設備機器(トイレ・シャワーなど)、アドブルー、エポキシ系溶剤、作業油、ビニル系床材、トンバック、シンナー、長尺シート、クロス、グラスウール、照明器具、ブルーシート、土嚢袋
