日本埋立浚渫協会は20日、東京・虎ノ門のオークラ東京で2026年度定時総会を開いた。25年度決算などを承認し、26年度事業計画などを報告した。任期満了に伴う役員改選では清水琢三会長(五洋建設社長)、早川毅副会長(東亜建設工業社長)を再任するとともに、村岡猛専務理事を副会長に選任した。
清水会長は政府が重視する戦略17分野に防災・減災、国土強靱化や港湾ロジスティクス、海洋が位置付けられていることを踏まえ、「今後の展開が期待される。技術力と施工力を生かして、国土強靱化や国際競争力強化、さらには防衛力強化のための港湾・空港整備に貢献していく」と訴えた=写真。
その整備を担う建設産業の持続可能性の観点から、港湾工事の実態に即した積算基準の改定にも言及。「積算基準では想定していなかった条件下での工事や維持管理などの小規模工事、必要な仮設工が考慮されていない工事では低採算となっていることが明らかになった。国土交通省で改定に向けて作業が進められており、協会としても積極的に提言していく」と述べた。
海洋土木工事で働く技能者の処遇改善に向けては埋浚協が支援し、4月に日本海洋土木技術協会が立ち上がった。「これまで海洋構造物のコンクリート工事など複数の作業をこなす技能者を評価する団体はなかった。登録基幹技能者の講習実施期間としての認定を目指しており、建設キャリアアップシステムのレベル判定などにより海洋土木に関わる技能者の魅力が大いに高まる」と期待感を示した。
その後の記者会見で、清水会長は中東情勢の影響に触れ、「重油は工事で使用する作業船には直接影響する。特に海外で稼働しているものについては、そのまま価格上昇になっている」と懸念を示した。国内は比較的、自航式の船舶が少ないことから、海外ほどのインパクトはないとしながらも、「港湾工事でも塗料をはじめとする石油化学製品を使っており、注視していく必要がある。ただちに工事が止まるような心配はないが、会員にヒアリングをし、状況を把握していくことが重要だ」との認識を示した。
