国土交通省は、直轄業務の新たな発注方式の導入可能性について検討を始める。担い手確保や地域企業の育成などを目的に実施してきたこれまでの各種試行の効果を分析するとともに、資質評価(QBS)方式などより品質に軸足を置いた手法の実態を把握し、導入の可否を議論していく。工事と同様に総合評価方式の効果検証も進めていく。
「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の下に置く業務マネジメント部会の今後の検討事項として、「業務の多様な発注方式の活用」「総合評価方式の効果検証」「電子入札システムの機能改良」などを位置付けた。
担い手確保や受発注者の入札手続きの負担軽減に向けて導入している業務発注の各種試行の効果を分析するとともに、新たな発注方式について検討する。
検討対象の例として、米国の公共事業で導入しているQBS方式を挙げる。価格ではなく品質や技術力で提案を選ぶ仕組みで、より高度な技術が求められる業務への適用が見込まれる。これらの新たな発注方式の導入の可否を検討するため、まずは実態を把握していく。
工事と同様に業務の総合評価方式の効果検証も進める。受注者に求める技術提案が成果物の品質に寄与しているかどうかについて、国交省が持つデータを分析して関係性を確かめる。総合評価方式だけではなく、プロポーザル方式の検証も視野に入れる。
発注手続きの効率化に向けて、電子入札システムの機能を改良する。入札者が申請情報をデータで入力し、参加資格を自動判定する仕組みを想定する。現在は入札者がシステム上に申請したPDFを発注者がダウンロードして確認しているため、作業に手間がかかっている。
2025年7月に発生した業務の成績評定点の入力ミスを受けて、受注者が自社成績のテクリス登録内容を確認できる仕組みも構築する。テクリスを運営する日本建設情報総合センター(JACIC)のウェブサイトに、テクリス登録番号や業務評定点などの一覧を掲載し、成績評定通知書とテクリスの登録値が合致しているかを受注者側で確認できるようにする。
