
清水建設は、過年度に開発した半乾式耐火被覆吹き付けロボット「Robo―SprayⅡ」を神奈川県内で施工中の公共施設建設工事に適用し、作業員1人当たりの生産性が従来の人力施工比で約1・5倍となるなど、省人化と施工効率の両立を確認した。今後はロボットと人が融合した最適な運用体制の構築を目指すとともに、必要な機能に絞り込んだシンプル・ローコスト仕様の改良機開発も進める。
開発ロボットは、アーム部、高さを調整するリフター、リフターを搭載した台車で構成。6軸ロボットアームを駆使して吹き付けノズルを自在に操作し、被覆材を均一に吹き付けることができる。
作業は、作業位置への自律移動、オペレーターによる梁データの選択とロボットによるセンシング・位置合わせ、アウトリガーの張り出し、被覆吹き付け、アウトリガーの収納という流れで進む。作業員は耐火被覆を吹き付ける梁の形状をタッチパネルで選択し、画面に表示される作業ボタンを順次操作するだけで、一連の吹き付け作業を完了できる。
耐火被覆の吹き付け作業は通常、プラントマン、押さえ工、吹付工の3人1組で行うが、ロボットの活用により、プラントマンと押さえ工兼オペレーターの2人体制での運用が可能だ。
従来は3人1組で1日当たり約100平方メートルを施工していたが、2人体制でも同等の施工効率を確保。作業員1人当たりの生産性は約1・5倍に向上した。1―4月に実施した現場実証では、過去最大規模となる約900平方メートルを施工した。
今後は運用の最適化を追求する。ロボットの移動や盛り替え回数が少なくて済む大梁など施工面積の大きい箇所に適用する一方、小梁や柱・梁接合部など、より高度で細やかな吹き付け作業が求められる箇所は従来通り人力で対応する。ロボットと人それぞれの強みを生かした施工体制の確立を目指す。
改良機は6月末の完成を予定しており、同社が施工する東京都内の大規模プロジェクトで試験導入する。
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