リニア中央新幹線の静岡工区について、静岡県の鈴木康友知事は24日、来月7日の県議会本会議で着工容認を表明する方針を固めた。関係者が明らかにした。表明に先立ち、鈴木氏は来月1日、JR東海の丹羽俊介社長と県庁で面会する。同社は河川法などの許可申請手続きを進め、近く県の条例に基づく自然環境保全協定を県と締結する予定だ。
JR東海が計画している東京・品川~名古屋間(約286キロ)のうち同工区だけ地元同意を得ていなかったが、全線着工に向け大きく前進する。
有識者による県の専門部会は3月、大井川の水問題やトンネル工事の発生土処理、自然環境への影響など計28項目で同社が示した対策を全て認めた。県は同部会での了承を着工容認の前提としていた。
これを受け、同社は4月から静岡市と大井川流域10市町の首長らに対策を説明し承認された。5月末から6月にかけては11市町で住民説明会を計22回開催した。鈴木氏は23日の県議会でこうした取り組みを評価し、「それほど遠くない時期に何らかの考えをお示しできる」と答弁していた。
静岡工区は静岡市山間部の地下を走る8・9キロの区間。同社は年内の着工を目指すが、東京・品川―名古屋間の開業は早くても2036年以降になるとみられる。
静岡工区を巡っては、川勝平太前知事が工事による湧き水で大井川の水量が減るほか、南アルプスの生態系への影響などを問題視し、17年に着工反対を表明。同社は目標だった東京・品川―名古屋間の27年開業を断念していた。
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