【地域建設業の経営基盤強化/情熱ある協会を目指す/地域バックアップする存在に】
大分県建設業協会は5月26日の定時総会で、新会長に新成建設の藤田三吉氏を選出した。藤田新会長は、日刊建設通信新聞社などの就任インタビューに応じ、インフラの充実と地方建設業の持続的な発展に取り組む考えを示した。「情熱がある協会を目指す」と力を込める。
地域建設業を「地域をバックアップする存在」と位置付ける。世界の環境問題や安全技術をリードする大手ゼネコンに対し、地域建設業が地方のインフラ整備を主導する「すみ分け」の重要性を強調。さらに、インフラ整備や災害対応にとどまらず、「1次産業や商業、まちづくりを支え、地域全体の活性化を応援する」ことを建設業の使命とし、その実現に向けては地域建設業の経営基盤の強化に取り組むという。
国による発注の平準化に向けた取り組みを評価する一方、「働き方改革などに伴う現場経費の上昇と予定価格に乖離(かいり)がある」現状に懸念を示す。「中小企業は地域内で受注を完結せざるを得ない」ことから、小規模工事の実態を踏まえた歩掛かりや経費率の見直しなど適正な価格設定を引き続き発注者に求めていく方針だ。
人材確保では、2級土木施工管理技士試験の会場が一部地域に限定されていることに言及し、「工業系を中心に、卒業前に1次試験を受ける学生も多く、全県での実施が望ましい」と受験環境を整える必要性を訴える。
国土強靱化の取り組みでは、斜面近接地などの危険箇所が県内に多く存在することから「予防を含めた対策が必要だ」と指摘。「地域に根ざす協会として危険性や対策方法を周知する責任がある」との考えも強調する。
インフラ整備では、「道路整備が産業の活性化や企業誘致の前提になる」と述べ、アクセス強化や道路網の充実の重要性を説く。高規格道路の中九州横断道路や東九州新幹線など大型交通網の整備に期待し、特に同道路については、早期の全線開通や将来的な4車線化の実現を望む。
また、「継続的な事業がなければ建設業の経営は成り立たない。大型事業の着実な推進が事業量の安定確保につながる」との考えを示した。
県内の企業誘致については、「投資需要が高まる一方で産業用地が不足している。都市計画法上の制限がネックとなるケースもある」と現状を分析。「企業や地域のニーズに応えるまちづくりを期待する」と、企業の受け皿となる柔軟な用地確保を行政に働き掛ける。
会員に対しては、商工会議所など地域の経済団体活動に積極的に参加して建設業として意見発信するなど、地域全体を見据えた行動を求める。
座右の銘は「至誠通天」。「何事にも誠実に向き合う姿勢が大切だ」と心を入れた仕事を追求する。
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(ふじた さんきち)同協会で2006年5月から理事、12年5月から副会長を務め、20年5月からは大分支部長を兼任した。新成建設では1992年10月に社長、2026年6月に代表取締役会長に就任した。久留米工業大付属高校土木科卒。趣味は庭いじり。大分県出身、73歳。
