東北6県の地域建設会社7社とみずほ銀行が2025年6月に立ち上げた共同出資会社「東北アライアンス建設」(TAC、隂山正弘社長)による具体的な受注活動が始まった。9日、元請けJVとして初の受注・施工案件となる仙台市内の賃貸マンション建設現場で安全祈願祭を開いた。
隂山社長は、個社では受注できずTACだからこそ受注できた経緯や共同出資各社の協力会社が施工に携わることを明かした上で、「ビジョンを実現する方向にかじを切って、力を合わせてスピード感をもって取り組みたい」と述べた。
発注者であるセゾンリアルティの塩川洋史仙台支店長は、「地域の建設会社に声を掛けても、監督する技術者の不足で2、3年後なら可能という答えだった。隂山建設などとは以前から付き合いがあり、TACの設立によって、建設費が高騰する中でもスケールメリットを生かした資材の調達などが期待できると思った」とTAC・幸栄・隂山建設JVに発注した理由を語った。
隂山社長は、生コンクリートの手配などを手掛けた仙台の深松組をはじめ、山形県、福島県の各社が抱える協力会社が施工に参加することを明らかにした上で、「各社のネットワークで、強みを持ち合って受注につながった。この広域連携が強みになる」とした。戦略的パートナーシップを結んだ異業種の企業と共同開発する新技術なども積極的に現場で適用する予定で、「現場でPoC(概念実証)を行い、効果を確認できれば共同出資各社やトラスティア事業協同組合のメンバーに一斉に展開できるのではないか」と期待を寄せた。
「協力会社のチャンネル共有といったメリットだけでなく、各社の書類様式の違いなどの課題も各社ですり合わせてフィットさせていきたい」と、具体案件の中で課題を改善させていく姿勢もみせた。

