東京都中野区は、中野サンプラザ建て替えの新たな方針を明らかにした。新施設での住宅整備は1100戸程度を上限の目安とし、多目的ホールは当初計画の7000人から3000人規模へと縮小する。民間事業者の負担を軽減し再開発を確実に推進するため、工区を分けた段階的な事業提案も認める方針だ。
区は、中野サンプラザを含む「中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画」の改定に向けて、3月に示した見直しの方向性をベースに具体的な検討を重ねている。
住宅整備については、事業者へのヒアリングを踏まえ、定期借地権による実現の可能性があることから一定の住宅計画を容認し、現行の都市計画で規定されている1100戸程度を上限の目安とする。その際は他用途とのバランスに配慮することとした。地域活動やイベントへの参加・協働を促す運営上の工夫を盛り込むなど、周辺地域とのつながりにも配慮する。
多目的ホールは段床型とし、3000人を基本に、2500人から5000人規模に対応する。多目的な平土間空間は別途誘導する。都内では7000人から1万人収容規模のホール整備が進む一方で、3000人規模は相対的に不足しており、高いニーズがあるとした。大規模ホールに比べ公演の準備期間を短縮できるため、高い稼働率による継続的なにぎわい創出と来街者の回遊性向上につながるとしている。
施工時には、ホールや商業施設などの公共性の高い機能を先行して整備する。工区を分けた段階的な事業推進の提案も可能にする。
このほか、区内の特性を生かし、アニメやコンテンツ関連企業のさらなる集積につながる業務機能や、スタートアップ(新興企業)向けのオフィス環境の誘導を図る。
区は、再整備事業計画を2027年2月に改定する予定。同年4月に民間事業者の募集を開始し、28年3月の事業者選定、同年6月の基本協定締結を目指す。30年度の既存施設解体・建築工事着手、34年度の竣工を目指す。
