長谷工グループのマンションの博物館「長谷工マンションミュージアム」(東京都多摩市)が大盛況だ。昨秋に閉幕した大阪・関西万博の人気パビリオンに展示されたアンドロイド3体を5月から展示しており、聞きつけた万博ファンが全国から殺到している。現場スタッフからは「現在大盛況で、10月まで予約がいっぱい」とのうれしい悲鳴が上がる。話題の現場を訪ねた。
活況の呼び水になっているのが、病気や老い、死から解放された1000年後の人間をイメージした「MOMO」と、目をパチパチさせ表情豊かに話す2体の「アスカロイド」。共に万博会場で大きな注目を集めたアンドロイドだ。万博パビリオン「いのちの未来」の建設に携わった縁から、今回の展示が決まった。
会期中に大盛況だった「いのちの未来」。人気ゆえに予約は満席だった。惜しくも現地で見逃した万博ファンが続出した結果、同ミュージアムでの“アフター万博”に客が流れてきた。館内を案内する長谷工グループのスタッフによると、万博開催地の大阪から訪れる人もいるという。
一方、うれしい“おまけ”も付いてきた。博物館の趣旨としては本末転倒かもしれないが、期せずして触れることになったマンションの歴史や、高度な建設技術に魅了される一般大衆も少なくないそうだ。
入り口から少しすると長く続く廊下が現れる。壁には社会の出来事や集合住宅の変遷、同社グループの施工実績を時系列で網羅した年表パネルがずらり。足を進めながら集合住宅の歩みを体感できる構成となっている。
館内には、1970年代以降に同社が設計施工を手掛けたマンション・パンフレットのレプリカも展示されている。1枚めくると「好きです。フツーのぜいたくが」と米国のホームドラマに出てきそうな外国人カップルが白い歯を見せる。バブル期のものだそうで、10ページ程のうち、半数以上が住宅と直接関係が見えにくい華やかなレジャー写真などが占める。当時の空気感を伝えるレトロな紙面が目を引く。
実物大のマンション住戸をそのまま再現したモデルルーム展示も注目を集めている。
昭和のテレビドラマを思わせるレトロな一室は、同社グループの規格型マンション第1号となった70年代の「コンバス」シリーズを再現したものだ。隣には、最新の居住空間を提案する「Be-Next」のモデルルームも並び、新旧のマンション空間を比較しながら時代の変化を体感できる。
“年代物”のモデルルームは、実際に住人が35年間使用していた部屋の内装や間取りを移築したものだという。丁寧に手入れされた室内には、まるで昨日まで人が暮らしていたかのような生活感が漂う。そのため、レトロな照明やインテリアに「たまらない」と歓声を上げる若い女性来館者も多かった。
