日本アスファルト合材協会(今泉保彦会長)は、アスファルト合材の安定供給維持に向けた適正価格取引を顧客などに再要請する会長名の通知文を近く発出する。主原料のストレートアスファルトの価格が、11月出荷分から大幅に値上がりすることを踏まえた動きとなる。取引先の理解と協力を得るための説明資料として会員各社に活用してもらい、適切な価格転嫁協議の実施などを後押しする。
日合協は3月にも、中東情勢の緊迫化や為替相場の変動による原材料、エネルギー価格の世界的な高騰などの影響を受け、アス合材の製造販売コストも大幅な上昇が見込まれるとして、同様の会長通知を発出している。実際、4月から5月にかけて、再生合材のトン単価が2000―3000円程度上昇するなどしたが、その後は横ばい基調が続き、継続的な価格転嫁の実現には至っていない。
このような中、10月中旬に国内石油元売り大手やアスファルトディーラーの一部が、11月1日出荷分からのストアス仕切価格の大幅な引き上げを表明。日合協は「1トン当たり3万1000円という急激かつ極めて異例な価格引き上げ」を受け、今回、再要請を行うことにした。
アス合材業界は、共同販売体制を持たない中、各社が個々の経営判断に基づき、需要者と一対一で価格交渉を行う市場構造となっている。会長通知では「今回の前代未聞の急騰は、全国の合材工場の自助努力や企業努力の限界をはるかに超えており、工場の稼働継続や将来にわたる合材の安定供給体制を根底から揺るがす危機的状況に直面している」と窮状を説明。その上で、地域の道路インフラの維持・修繕や災害時対応を担う合材工場の存続のため、製造原価の実態に即した適正な取引価格の形成と円滑な価格転嫁への理解を求める。
具体的には取適法(中小受託取引適正化法)などの趣旨に沿い、各合材工場からの価格改定の依頼に対し、速やかに協議のテーブルに着くことや、11月からのストアスをはじめとする原材料費の急騰分を適切に反映した取引価格形成への配慮を呼び掛ける。公共工事での価格スライド条項の迅速・円滑な適用も訴える。
