25年度に支援業務委託/精神医療センター建替/宮城県 | 建設通信新聞Digital

5月4日 日曜日

北海道・東北

25年度に支援業務委託/精神医療センター建替/宮城県

 宮城県は、県立精神医療センター建て替えに向けた支援業務を2025年度早期に委託する予定だ。25年度当初予算案に1540万円の委託費を計上した。委託方法などは未定。新病院の規模や機能、用地などの検討に当たり、今後の指針づくりに向けた各種調査などを発注する。
 名取市内にある既存施設は、県立名取病院として1957年に開設し、数度の増改築を繰り返したものの、老朽・狭あい化が進み、外来患者数の増加や個室病床の不足といった課題を抱える。10年度に同センターあり方検討会から「改築することが望ましい」との方針を盛り込んだ報告書を受けて、15年度に共同建築設計事務所で設計を完了させたが、同市愛島にある県立がんセンター近隣としていた建設用地を確保できず事業が停滞していた。
 その後、仙台医療圏4病院再編統合に伴い、東北労災病院と合築して富谷市内への移転に向けて協議を進めていたが、24年11月に労災病院を運営する労働者健康安全機構が「検討には一定の期間が必要」とし、これを受けて村井嘉浩県知事が精神医療センターを名取市内で建て替える方向で検討を進める方針を打ち出した。
 建設候補地は、県と県立病院機構が同市内で所有する土地とし、仙台赤十字病院と統合移転する県立がんセンター跡地が候補の一つに挙げられている。
 建て替え後の規模は未定。前回の設計委託段階での規模は、延べ1万5700㎡で、免震構造を採用する想定だった。ベッド数は220床で、精神科と歯科を備える計画としていた。