札幌車両基地壁面デザイン/現行案ベースに検討/北海道新幹線建設局 | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

北海道・東北

札幌車両基地壁面デザイン/現行案ベースに検討/北海道新幹線建設局

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局は6日、札幌市の同局で第3回北海道新幹線(新函館北斗~札幌間)札幌車両基地壁面デザイン検討会(座長・小澤丈夫北大大学院工学研究院教授)を開いた。1月31日と2月1日の両日、札幌市のJR苗穂駅で実施したオープンハウスで得られた意見を参考にしながら、現行のデザイン案をベースとして検討を進めることを確認した。2024年度内をめどにデザインを公表する予定だ。
 JR苗穂駅で実施したオープンハウスには、2日間で計302人が来場した。うち185人から壁面のデザインに関するアンケートの回答を得た。ウェブからも62人が回答を寄せた。
 結果を見ると、デザイン案について「良い」(47.0%)、「やや良い」(27.5%)合わせて、良いとする回答がおおむね8割を占めた。アンケートで尋ねた「デザインの方向性」「壁面のグラデーション」「壁面の色」の三つのデザイン要素のうち、壁面のグラデーションが、全体評価に対して最も高く影響したという。
 オープンハウスで寄せられた窓の設置の要望に対しては、委員から「札幌車両基地の運用上・安全上必要なもの以外の開口部(ガラス窓など)について、 これまでの検討会の中でも夜間の光漏れや車両の走行・検査作業に対する防音対策、 隣接敷地の人々のプラバシーに配慮しつつ、東4丁目線南側道路交差部など、可能な範囲で開口部を設けるように検討を進めてきたため、現在の案が妥当ではないか」といった意見が挙がった。
 札幌車両基地は今夏に着工し、27年度末の完成を目指している。
 森宣夫副局長は、検討会後に開いた記者会見で「速やかに最終のデザインをつくり、公表したい」と述べた。