長期休みには必ず、学生時代の同級生と酒を酌み交わすことにしている。ベッドタウンと呼ばれる街で共に育ったためか、卒業して長い年月がたっても地元近くに住む友人が多く、うれしくも今日に至るまで交流が続いている◆職業やライフスタイルが異なる十数人が集まれば話題には事欠かない。仕事やプライベート、思い出話など多岐にわたるトピックスの中、意外と盛り上がるのが「建設関係」の話だ◆出身校の統廃合や再開発を控えてのランドマークの解体。各地で同様の動きがあるように、わが街も大きな変化のさなかにある。別々の人生を歩む中、こうした共通の話題は案外貴重なのかもしれない◆そんな時、建設業と生活のつながりの深さを感じる。すっかり大人になった顔を眺めつつ、密かに取材のヒントを探している。