公設型上下分離を検討/新金線で構想骨子案/葛飾区 | 建設通信新聞Digital

10月9日 木曜日

関東・甲信越

公設型上下分離を検討/新金線で構想骨子案/葛飾区

 東京都葛飾区は、「新金線を活用した新たな交通システム整備構想」の骨子案を明らかにした。整備・運行手法について、区が専用道や駅・車両などを整備・保有し、民間や第三セクターが運行・管理を担う「公設型上下分離方式」の採用を前提に検討する。庁内検討会などを経て、12月の構想策定を予定している。これに基づき、区は事業化計画の策定に着手し、早期実現を目指す。
 新小岩、金町、高砂といった地区をつなぐ地域交通ネットワークとして、新金線の複線用地に専用道を整備する、新たな交通システムの構築などを目指す。
 目指す交通システム像として、▽南北の新たな基幹交通としての輸送力▽定時性・速達性に優れ、安心して利用できる▽誰もが快適に利用しやすい▽まちの新たなシンボルへ▽環境にやさしい交通機関・新たな技術の導入--を掲げた。ピーク時は1時間で10本、オフピーク時は同6本の運行を想定している。
 庁内検討会では、連節車両やLRT(次世代型路面電車)車両の導入を検討している。連節車両の場合、複線用地に旅客の専用道を整備する。概算事業費は約320億-560億円。
 LRT車両の場合、貨物線との線路の共用や、複線用地に旅客用の線路整備を検討している。概算事業費には、共用だと約450億-800億円、複線用地では約700億-800億円を見込む。