
「オタク」という言葉がすっかり一般的なものとなった。イベントへの参加やグッズ購入、聖地巡礼などで好きなアイドルや作品を応援する「推し活」が広く知れ渡った今、特定の分野に熱中することへのネガティブなイメージはずいぶん薄れてきたように思う◆互いを「おたく」と呼び合う姿を揶揄(やゆ)したことが語源とされるように、かつては呼称自体にマイナスなイメージが強かった。昔を振り返ると隔世の感さえある◆『言葉は社会を映す鏡』と言うとおり、同じ言葉でも意味合いや印象は時代によって変わる。さまざまな事象を受け止めてきた歴史が言葉には詰まっている◆なればこそ「建設業」のイメージチェンジにも取り組む意義が大いにある。こうした変化は、「イメージは確かに変えられる」ことの希望でもあるはずだ。